タイムデータの設定
本機はタイムデータとしてタイムコード、ユーザーズビット、日時(リアルタイム)データを備え、映像と同期して毎フレームに記録します。また、タイムデータはクリップメタデータとして記録されます。
タイムデータの概要
タイムコード
[記録]メニュー [TC/UB]
[フリーラン/レックラン]で、[フリーラン]と[レックラン]を切り換えることができます。
[フリーラン]:
動作モードに関係なく進みます。電源を切っても進むので、時刻と同様に扱うことができます。
(
をお使いの場合)
〈TC IN/OUT〉端子に入力されたタイムコードにスレーブロックして記録できます。
[レックラン]:
記録中のみ進みます。前回、記録した最後のタイムコードに連続した値で記録を開始します。
– 記録したクリップを削除した場合 – 記録中に[記録異常]などの異常で記録を中止した場合
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ユーザーズビット
ユーザーズビットを内蔵しています。ユーザーズビットはクリップに記録されます。
ユーザー設定値、時刻、年月日、タイムコード、撮影のフレームレート情報、クリップ名を、選択して記録できます。
クリップメタデータのユーザーズビットには、記録開始時の値が記録されます。
カウンター
〈COUNTER〉ボタンを押してカウンター表示にすると、ビューファインダー/液晶モニター画面のタイムコード表示部にカウンター値を表示します。
カウンター値は、時:分:秒.フレームで表示されます。
また、カウンター値を表示中に〈RESET〉ボタンを押すと、カウンター値をリセットできます。
[記録]メニュー [記録時間カウンター]で、次のどちらかに設定できます。
[トータル]:
カウンター値がリセットされるまで積算してカウントを続けます。メモリーカードを入れ替えても、電源を切ってもカウンター値は保持されます。
[クリップ]:
記録開始のたびにカウンター値がクリアされ、0からカウントを開始します。常に現在記録中のクリップの記録時間を確認しながら撮影できます。
日時(リアルタイム)
内蔵時計は、電源を切にしている間のフリーランタイムコードの計測や、ユーザーズビットの時刻、年月日データの基準となります。さらに、クリップを記録するときのファイル生成時刻やファイル名の基準になります。
内蔵電池が消耗した場合は、フリーランタイムコードがリセットされます。
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ユーザーズビットの設定
記録するユーザーズビットを設定します。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[UBモード]で記録するユーザーズビットを選択する。
[フレームレート]:
撮影のフレームレート情報を記録します。
パーソナルコンピューターなどの編集機器でユーザーズビットのフレームレート情報を使用する場合には、この設定でご使用ください。
[ユーザー設定]:
[記録]メニュー [TC/UB]
[UBプリセット]で設定したユーザーズビットを記録します。設定値は、電源を切にしても保持されます。
設定方法の詳細について(
ユーザーズビットの入力方法)
[時刻]:
内蔵時計で計測している日時の、時、分、秒を記録します。
[日付]:
内蔵時計で計測している日時の、西暦下2桁、月、日、時を記録します。
[TC]:
タイムコードの値をユーザーズビットとして記録します。
[クリップ名]:
CAM INDEX(1文字)と、CARD COUNT(3桁数字)をそれぞれASCII文字コードにした数値を記録します。
ユーザーズビットの入力方法
ユーザーズビットを設定することにより、16進数8桁までのメモ(日付、時刻)などの情報を記録できます。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[UBモード]
[ユーザー設定]を選択する。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[UBプリセット]を選択する。
ユーザーズビット設定画面が表示されます。
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ユーザーズビットを設定する。
2桁ずつ設定します。
〈RESET〉ボタンを押すと、[00]にリセットできます。
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ユーザーズビットの設定値を確定する。
最後の2桁を設定すると、設定値が確定されます。
ユーザーズビットのメモリー機能
ユーザーズビットの設定内容は自動的に記録されており、電源を切にしても保持されます。
フレームレート情報について
フレームレート、および映像のプルダウンと、タイムコード、ユーザーズビットの関係は次のとおりです。
(A) 右6桁の検算情報
(B) 固定値
(C) フレームレート
(D) カメラ映像モード
(E) RECマーク
カメラ映像モードについて
次のメニューの設定により、カメラ映像モードの表示が異なります。
[システム]メニュー
[記録フォーマット]
[シーンファイル]メニュー
[VFR]、または[システム]メニュー
[スーパースロー]
タイムコードの設定
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[システム]メニュー
[システム周波数]
[59.94Hz]/[50.00Hz]を選択する。
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[システム]メニュー
[ファイルフォーマット]/[記録フォーマット]で記録フォーマットを選択する。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[DF/NDF]
[DF]/[NDF]を選択する。
[DF]:
実時間に合わせて、タイムコードを補正します。主にテレビ番組などの放送用に使用します。
タイムコード表示例:TCG 00:00:00.00
[NDF]:
タイムコードを補正しません。(実時間とのずれが発生します)
タイムコード表示例:TCG 00:00:00:00
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[TCプリセット]を選択する。
[TCプリセット]画面が表示されます。
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タイムコードを設定する。
〈RESET〉ボタンを押すと、タイムコードを0にリセットできます。
-
タイムコードの設定値を確定する。
最後の2桁を設定すると、設定値が確定されます。
タイムコードの設定範囲
設定できるタイムコードの範囲は、[記録フォーマット]のフレームレートによって異なります。
– [記録フォーマット]のフレームレートが23.98pの場合 – インターバル記録を有効にしているとき |
バッテリー交換時のタイムコードについて
バッテリー交換時にもバックアップ機構が機能し、タイムコードジェネレーターの動作は継続します。
なお、[システム]メニュー [システム周波数]、[ファイルフォーマット]、[記録フォーマット]の各項目を変更した場合、フリーランのタイムコードがずれることがあります。再度、電源スイッチで電源を入れてタイムコードを確認し、必要に応じて設定し直してください。
バリアブルフレームレート記録/スーパースロー記録でのタイムコード
バリアブルフレームレート記録機能、またはスーパースロー記録機能を有効に設定しているとき、タイムコードは[レックラン]に固定されます。
タイムコードは記録中、[記録フォーマット]のフレームレートと[シーンファイル]メニュー [フレームレート]の設定値の比率に応じた速度で歩進します。
例えば、[記録フォーマット]のフレームレートを23.98p、[シーンファイル]メニュー [フレームレート]を[60fps]に設定しているときは、1秒間に60/24フレーム(2秒12フレーム)歩進します。
〈TC IN/OUT〉端子
や〈SDI OUT〉端子
、〈HDMI〉端子から出力されるタイムコードは、記録開始と同時に1倍速で歩進します。
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をお使いの場合に使用できます。
タイムコードを外部にプリセットさせる [X2]
本機の内部タイムコードジェネレーターを外部ジェネレーターに簡易的にスレーブロックさせることができます。
本機と外部ジェネレーターとの接続例
基準タイムコード信号を〈TC IN/OUT〉端子に接続します。
(A) 〈TC IN/OUT〉端子
(B) 基準タイムコード
外部ロック
タイムコードを外部ロックさせます。
あらかじめ、本機と外部ジェネレーターを接続しておいてください。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[フリーラン/レックラン]
[フリーラン]を選択する。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[TC入出力選択]
[TC入力]を選択する。
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〈TC IN/OUT〉端子に外部タイムコードを入力する。
カメラ映像画面の[TCG]が白黒反転表示になります。
基準タイムコードは[システム]メニュー [記録フォーマット]の設定に合ったタイムコードを入力してください。
また、23.98p、25.00p、50.00p、50.00iではノンドロップフレームのタイムコードを入力してください。
記録、または外部機器のリモート記録の終了後、外部入力のタイムコードにスレーブロックさせるため、タイムコードの値が重なったり、抜けたりすることがあります。
– [TC プリセット]でタイムコードを設定した場合 – 電源を切った場合 – [DF]/[NDF]を切り換えた場合 – [レックラン]にした場合 – バリアブルフレームレート記録機能、またはスーパースロー記録を有効にした場合
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外部ロック中に、電源をバッテリーからACアダプターに切り換えるときのお願い
タイムコードジェネレーターの電源の連続性を保つため、〈DC IN 12V〉端子にACアダプターを接続したあと、カメラ映像画面の電源状態表示が[]に変わったことを確認してからバッテリーを取り外してください。バッテリーを先に取り外したときは、タイムコードの外部ロックの連続性は保証されません。
タイムコードを外部に供給する [X2]
本機からカメラ映像、または再生映像に合わせて出力されるタイムコードを外部機器に供給できます。
(A) 〈SDI OUT〉端子
(B) SDI IN端子
(C) 〈TC IN/OUT〉端子
(D) TC IN端子
(E) VTRなど
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[TC入出力選択]
[TC出力]を選択する。
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[TC出力基準]
[記録]を選択する。
2台で同じ時刻の映像に同じタイムコードを付けて記録できます。
〈TC IN/OUT〉端子から出力されるタイムコードを、SDI出力やモニター出力の映像に合わせるには
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[記録]メニュー
[TC/UB]
[TC出力基準]
[SDI出力]を選択する。
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